京料理の老舗「魚三楼」さんへ行って来ました。
創業は250年を越えています。
京料理で有名な京都吉兆さんや菊乃井さんで100年ほどです。
下鴨茶寮さんで160年、美濃吉さんで300年、山ばな平八茶屋さんで400年です。
それを考えると250年は凄いですよね。
そんな凄いところでお料理を頂くのは年に1回くらいです。
特別な事があった自分へのご褒美です(^^;)
老舗と言うだけあり玄関の格子には「鳥羽伏見の戦い」で付いた弾痕がありました。

鳥羽伏見の戦いと言えば旧幕府軍の新鮮組が有名ですよね。
もしかしたら近藤勇や土方歳三もこのお店の前で戦ったのかも知れません。
近くには坂本竜馬で有名な寺田屋もあります。
伏見桃山は明治維新の始まりの舞台となった場所が多く
動乱の光景が目に映りそうです。
そんな思いを馳せていざランチへ参る…(笑)
今回は一休.comの先着80名クーポンをゲットしたので
折角だからと1度行って見たかった「魚三楼」さんへ決めました。
予約したプランは「個室でランチ花籠御膳5000円税サ込」です。
このプラン、普通にお店に行くと5000円に消費税とサービス料15%が必要ですので
それを合わせると6000円を超えます。
でもクーポンを使っているので2000円もお得だと言う事になります。
今週、エムアイカードでクーポンを配布するので先着ゲットしたいと思います。
伏見桃山も開発が進みお店の周りもマンションが多いです。
普通に歩いているとこんなところに京料理屋さんがあるなんて
たぶん気が付きません。
でも暖簾をくぐるとそこは超老舗です。

シンプルな故に整然とされていてセンスの良さを感じます。
打ち水がされてありました。
私が来るタイミングに合わせてかな?と思いました。
だって冬とは言え10分もすれば乾きますよね。
扉は自動でした、これにはビックリです(^^;)
でも扉が開いた途端、更にビックリです。
若女将さんと思われる女性ともう1人の女性が
既に立っておられて私達を出迎えて頂きました。
玄関がめちゃくちゃ広く大きな1枚石があり
そこで履物を脱ぎます。
「脱いだままでどうぞ」と声を掛けて下さり
係りの方がちゃんと仕舞って下さいました。
若女将さんのお着物も柄物では控えめで目立たない単色です。
薄紫の淡い色で素敵でした。
若女将とは上がりでお別れして2階の個室へは
案内係りの女性にして頂きました。たぶん中居さんかな?
防音がしっかりしている為なのか他の部屋の音や
車やバイクの通る音が全く聞こえません。
床がフワフワの絨毯でこれがまた淡い色の絨毯なんですよ。
お部屋は2階の奥にある「蘭の間」でした。

襖を開ければまた襖があり外の音が入って来ない2重戸の作りです。
どうです?こんな素敵な部屋に2人ですよ。
床の間には椿の花が活けてありました。
さすがですね~贅沢の極みってやつです(≧▽≦)
この部屋、本当にいいお部屋でした。

中庭も見えて特別な日はまた来たいなぁって思いました。
襖もお洒落でしょう~
このデザイン、桂離宮でも見た気がします。
椅子なので足が悪い方でも来れると思いました。

シンプルでしょ~でもこれがいいんです。
このシンプルが贅沢なんですよね。
着席し、落ち着いたところで昆布茶を頂きました。
出して頂いた湯呑みですが、その軽いこと軽いこと。
飲み口が薄く清水焼だと思います。

梅をデザインした灯りもお洒落です。
灯りを付けなくても窓が大きいので充分明るいですけどね(^^;)
しばらくしてお料理が運ばれて来ました。

もっと量が少ないと思っていましたがこれは凄い!
椀物、煮物、揚げ物、お刺身、焼物、八寸。
これに蒸し寿司と汁物とデザートが付いています。
ビールはエビス中瓶を1本別注しました。
900円に税とサービス料がかかります。

まずは「かぶら蒸し」を頂きました。
暖かい物はやっぱり先に頂きたいです。
トロトロのフワフワで中は「なめらかぁ~」です。
餡の色からして濃い味を想像してしまいそうですが
そこはさすが京都です。
お出汁の味が凄く繊細で柔らかい味でした。

八寸は春満開です。竹の子の木の芽和え。
菜の花、蛸、海老。味はどれも繊細です。

明石の鯛です。これは絶品!
魚の字がつく魚三楼さん一押しの料理です。
良いところを選んで盛り付けているって分かります。
身は弾力がありプリップリッです。
魚なのに甘さがあります。新鮮な証拠ですよね。

天麩羅も海老にはかき餅をまぶして揚げているそうです。
すごく香ばしかったです。
湯葉の天ぷらもパリパリしてお菓子の様でした(^^;)

京料理は出汁が命!ってこのことだと思いました。
白みそが添えてありますが素材に出汁が染みていて
なんて表現すればいいのか…
家ではこの味は出せませんね。
出汁が凄い!まさにこれです。

焼き魚はおそらく鰆だと思います。
それと”京なます”です。
もう1品は龍飛巻ではなく分かりませんでした(^^;)

花籠の真ん中にあるごま豆腐です。
味付けが1番濃いように思いました。
ただし複雑な味がしましたよ。
餡はプリンに添えるキャラメルの甘さを抜いたような…

あまりの美味しさに全部頂きました。
女性でもペロリです(*^^*)
食べ終わる少し前に係りの方が来て
ご飯を持って来て頂く”頃合い”を訪ねて下さいました。
なので絶妙なタイミングで蒸し寿司が出て来ました。

お味噌汁は赤出汁では無く合わせ味噌だと思います。
生麩が入っていました。

蟹が沢山入っていて贅沢なお寿司でしたよ。
ほどよく熱く、ほどよくお酢が効いていて
ちらし寿司では無く蒸し寿司というは有難いですよね。
何から何まで京都です。

デザートも持って来て頂くタイミングを訪ねて下さいました。
林檎のコンポートと苺、下には豆乳のプリンです。
食べるペースに合わせて頂けるので
美味しくゆっくりと頂くことが出来ました。
お料理も去ることながら
このゆっくりした時間だけでも贅沢だと思います。

おトイレもメチャクチャ綺麗でした。
洗面台に、お洒落なお花もありホテルみたいですよね。
若女将さんのセンスでしょうか?
老舗って敷居が高いので身構えてしまいそうですが
全然そんなことはありません。
むしろこのゆっくりとした静寂の時間が癖になりそうです。
また絶対行きたいと思います。
地元の私が言うのも変ですが「京都っていいなぁ」(笑)





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